パニック障害

リーマスとオルメサルタン|薬の相互作用は自分でも確認しましょう

2023年8月29日

リーマスとオルメサルタン|薬の相互作用は自分でも確認しましょう

高血圧でオルメサルタンを服薬

現役時代に職場の健康診断で高血圧と判定され、薬を飲むことになりました。

私はパニック障害や躁うつ病で数種類の薬を服用していたため、その旨を伝えました。

処方された薬は「オルメサルタン」。

実績のある安全な薬で、少量からはじめて効果を確認することになりました。

自宅用の血圧測定器を購入して、朝晩と血圧手帳を記録していったところ、少量のままで十分な効果が発現し、そのままの処方が継続されることになったのです。

月日が経ち、転勤や多忙などで職場の病院から徐々に足が遠のき、血圧が安定していた油断もあってか、完全に途絶えてしまいました。

オルメサルタンからアムロジピンへ変更

最近、ふと思い立って自宅用血圧測定器を使ってみたところ、以前の高血圧に戻っていたことが分かりました。

退職しているので、前の病院というわけにもいかず、パニック障害や躁うつ病の治療で事実上かかりつけ医になっている心療内科の先生に、高血圧についても診てほしいこと、前の病院ではオルメサルタンを処方されてしばらく飲んでいたことなどを伝えました。

先生は高血圧を診てくださることについては快諾いただいたのですが、オルメサルタンと聞いて考えこまれ、しばらく書物等を確認されたうえで、私に告げたのです。

「オルメサルタンはリチウムの毒性を強めるとの報告があるので、薬の種類をアムロジピンへ変えますけど、よろしいですか」

先生のお話を聞いた私は「お願いします」と簡潔に答えつつ、内心はすごく動揺しました。

当時確かにリーマス(リチウム)を服薬していることを書面で伝えたはずなのに。

医師だけではなく薬局で薬剤師も確認しているはずです。

原因として考えられるのは「私の記憶違いで伝え損ねていた」「書面が医師や薬剤師にまで手渡されていなかったか読んでなかった」「オルメサルタンとリチウム相互作用の報告は当時まだ無かった」くらいですが、今となっては確かめるすべもありません。

なにはともあれ、当時、リチウム中毒になるなど大事に至らなくてよかったです。

この受診日ほど、リチウム血中濃度検査(採血)をありがたく感じたことはありませんでした。

オルメサルタンとリーマスの相互作用

帰宅してから早速オルメサルタンとアムロジピンの違いについて調べてみました。

まずオルメサルタン

アンジオテンシンIIタイプ1受容体に選択的に作用し、アンジオテンシンIIの結合を競合的に阻害して、血圧を低下させます。

そしてアムロジピン

カルシウムチャネル遮断薬として知られており、血圧を下げ、心臓の負担を軽減するのに役立ちます。

専門的なことはわかりませんが、血圧を下げるという目的は一緒でも、手段は異なる、思っていた以上に全然違うということが分かりました。

そして、オルメサルタンとリチウムの相互作用についても調べてみました。

深刻な相互作用
オルメサルタンとリチウムを投与された患者に毒性が見らたという報告があります。

下痢、めまい、吐き気の徴候に注意し、そのような症状がみられた場合は直ちに医師に報告してください。

高齢者であり、かつ腎疾患、心不全および体重減少(細胞外液量の減少)が’ある場合に毒性のリスクが増加します。

稀なケースなのでしょうが、怖いですね。

アムロジピンには、このような報告は見当たりませんでした。

薬の相互作用に関する教訓

最終的に健康や命に関する責任をとることになるのは患者です。

自分に専門的知見がなくても、信頼できるかかりつけ医やかかりつけ薬剤師を持って処方薬を集約するとか、薬に関する公開情報を確認するとか、できる限り気をつけましょう。

今回の教訓で、あらためてかかりつけ医、かかりつけ薬剤師、お薬手帳を持つということは、大事なことだと学びました。

特に私のように現役時代は転勤が多かったりで、かかりつけ医・薬剤師といった存在を持たず、会社にお金だけではなく健康まで任せきり状態になっていた方、なりそうな方は、気をつけてください。

退職と同時に誰も面倒は見てくれなくなりますので、経済的自由だけではなく、健康管理も自立できるよう頑張りましょう。

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