ドコモと楽天モバイルの料金・関連サービス・経済圏を比較
ドコモと楽天モバイルの料金等を表のとおり比較しました。
モバイル回線の選択にあたっては、データ料金以外の関連サービスや、自宅回線・クレジットカード・QRコード決済・オンラインショップ・ポイント還元率などの経済圏効果も考慮する必要があるので、やや複雑になりますが、これらも比較項目に含めました。
比較項目 | ドコモ | 楽天 |
モバイル回線 |
irumo 3GBまで:2,167円 3~6GB:2,827円 9GBまで:3,377円 (9GBを超えると速度制限300kbps) eximo 1GBまで:4,565円 1~3GB:5,665円 3GB以上無制限:7,315円 ※ みんなドコモ割(irumoは対象外):1,100円割引 ※ ドコモ光セット割:1,100円割引 ※ dカードお支払い割:187円割引 ※ 月額料金100円に対して1ポイント還元 |
Rakuten最強プラン 3GBまで:1,078円 3~20GB:2,178円 20GB以上無制限:3,278円 ※ 最強家族プログラム:110円割引 ※ 最強青春プログラム:110円割引(22歳まで) ※ ポイント還元率+3倍(「+3倍」とは楽天独特の表現であり、通常還元率+3%という意味) ※ 月額料金100円に対して1ポイント還元 |
通話料金 |
標準:22円/30秒 5分通話無料オプション:770円 かけ放題オプション:1,870円 留守電オプション:330円 家族間通話:無料 |
標準:22円/30秒 Rakuten Linkアプリを使えば国内無料、留守電無料 15分(標準)通話かけ放題:1,100円 留守電オプション:無料 |
キャリアメール |
docomo.ne.jp ドコモメール持ち運び:月額330円 |
rakumail.jp 楽天メール持ち運び:月額330円 |
クレジットカード |
dカード 年会費:無料 ショッピング:1% ケータイ・ドコモ光:1% dカードゴールド 年会費:11,000円 ショッピング:1% ケータイ・ドコモ光:10% ケータイ補償3年間で最大10万円 国内・ハワイの主要空港ラウンジ:無料 |
楽天カード 年会費:無料 クレカ積立還元率:0.5% ポイント還元率:+2倍 楽天ゴールドカード 年会費:2,200円 クレカ積立還元率:0.75% ポイント還元率:+2倍 誕生月サービス:楽天市場で+1倍 国内空港ラウンジ:年2回無料 |
固定回線(プロバイダ料金込み) |
ドコモ光 マンションタイプ:4,400~4,620円 戸建てタイプ:5,720~5,940円 ※ モバイル回線に対するドコモ光セット割あり |
楽天ひかり マンションタイプ:4,180円 戸建てタイプ:5,280円 ※ ポイント還元率+1倍 |
電子マネー
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iD |
楽天Edy |
QRコード決済
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d払い |
楽天ペイ |
銀行 |
dスマートバンク(ドコモと三菱UFJ銀行が協働で提供するデジタル口座サービス) |
楽天銀行 ※ ポイント還元率最大+0.5倍 |
証券 |
(マネックス証券を子会社化) |
楽天証券 ※ 月3万円以上のポイント投資(投資信託):ポイント還元率+0.5倍 ※ 月3万円以上のポイント投資(米国株式):ポイント還元率+0.5倍 楽天ウォレット ※ 暗号資産現物取引で月3万円以上購入:ポイント還元率+0.5倍 |
保険 |
ドコモスマート保険ナビ(ドコモが募集代理店、保険会社は東京海上日動火災保険など) |
楽天生命 ※ 保険料3%~20%分の楽天ポイント還元など 楽天損保 ※ 保険料1%分の楽天ポイント還元など |
ショッピング |
dショッピングなど |
楽天市場など |
電気・ガス |
ドコモでんき ※ 契約プランやドコモ回線種類によって、利用料金の0.5~6%をポイント還元 |
楽天エナジー(楽天でんき、楽天ガス) ※ 電気のみ:利用料金200円につき1ポイント還元 ※ 電気ガス:利用料金100円につき1ポイント還元 |
旅行 |
じゃらんnetと提携 ※ dカード利用による1%通常還元に加えて、さらに1%増加 |
楽天トラベル ※ 月1回5千円以上の利用:ポイント還元率+1倍 |
上記以外の主な経済圏サービス |
dゲーム、dブック、dミュージック、dマガジン、dアニメストア、dTV、dヒッツ、dジョブ、dカーシェア、dフォト、dヘルスケア、dキッズ、dミールキット、kikito |
楽天ふるさと納税、楽天西友ネットスーパー、楽天ブックス、楽天kobo、楽天ラクマ、楽天写真館、楽天Pasha、楽天ビューティ、楽天GORA、楽天MUSIC、楽天買取、楽天toto、楽天Farm |
料金比較では、楽天モバイルが有利ですね。
これまでは回線品質、回線速度、カバーエリア等でドコモが優れていましたが、最近変化がありました。
楽天に有利な変化は、KDDIのローミングエリアにおける回線速度・カバーエリアが拡充される協定が2023年に締結されたこと、2024年6月から待望の自社プラチナバンドサービスを展開予定であることです。
加えて、スターリンクのような、衛星回線サービスを提供するとの報道もあり、勢いが感じられます。
他方、ドコモには不利な変化ですが、2023年頃からドコモ回線ではパケ詰まり問題で特に人口集中地域では回線混雑でデータ通信速度が低下し、通信品質改善に時間を要しています。
ただし、元電電公社だけあって、固定回線(ドコモ光)の通信品質・回線速度は、楽天などの他の通信事業者より優れています。
では、モバイル回線と固定回線を別々にするという考え方もありますが、そこは経済圏全体を含めたコストパフォーマンスまで含めた判断になります。
通信・金融・EC(イーコマース)等、経済圏の主要な機能については、その一部でも他社に依存していると、苦労する印象です。
ドコモも、子会社化したマネックス証券でのdカード積立を2024年夏頃から開始予定、「ドコモ銀行」の誕生を予想する報道が出てくるなど、出遅れ感のある金融の自社グループ化を推進している様子がうかがえます。
以上のことから、現状においてはモバイル回線は楽天モバイル、固定回線はドコモ光、経済圏全体を考えるとやや楽天経済圏がリードしていると思います。
楽天グループ、金融事業を統合へ(楽天銀行、楽天証券、楽天カード)
2024年4月、楽天グループが金融子会社の楽天銀行、楽天証券、楽天カードを、同年10月をめどに1つのグループへまとめる協議を始めたとの報道がありました。
楽天の金融事業は、楽天モバイル事業への設備投資を支えてきましたが、直近でモバイル事業の採算目途が立ったことから、資金を金融事業の成長に向ける検討に入ったとのことです。
実現すれば、楽天経済圏がますます強化されることになります。
ドコモ経済圏は、現在のところ自社銀行や自社証券を持っておらず、他の経済圏に比べて金融事業との連携サービスが遅れています。
出遅れた感はありますが、ドコモには楽天を圧倒する資本力と信用度がありますので、通信インフラだけにとどまらず、金融事業を含めた経済圏全体の強化を迅速に進めて欲しいですね。