資産運用

【新NISA】S&P500投資信託の信託報酬シミュレーション

2023年11月24日

【新NISA】S&P500投資信託の信託報酬シミュレーション

S&P500投資信託の信託報酬

新NISAのつみたて投信枠で運用できるS&P500投資信託のうち、信託報酬が0.1%以下に設定されているファンドを表にまとめました。

なお、楽天・S&P500は2023年12月1日から信託報酬が改定されます。

この記事を書いているのが11月下旬ですので、この表では12月以降の信託報酬を記載しています。

ファンド信託報酬
eMAXIS Slim S&P5000.09372%
SBI・V・S&P5000.0938%
たわらノーロード S&P5000.09372%
はじめてのNISA・S&P5000.09372%
楽天・S&P5000.077%

信託報酬の差が長期投資に及ぼす影響

新NISAで投資するファンドを選定するにあたって、注意しておきたいポイントは、信託報酬の差です。

新NISA制度を活用して資産形成をする人の多くは、短期売買ではなく、S&P500のようなインデックスファンドの長期保有をされると思います。

上記の表のとおり、S&P500投資信託は「超」がつくほどの低い信託報酬を誇っていますので、短期間の投資であれば運用益に与える影響は誤差程度でしょう。

それでも数十年という長期保有となれば、一定の影響が出てきます。

信託報酬の差が長期投資に及ぼす影響を調べるため、次の条件で資産推移をシミュレーションします。

投資額:600万円(新NISAつみたて投信枠の上限)

銘柄:「eMAXIS Slim S&P500」と「楽天・S&P500」を比較

利回り:5%

運用年数資産額運用益の差
eMAXIS Slim S&P500楽天・S&P500
0.09372%0.077%
10年9,686,4839,701,93215,449
20年15,637,99215,687,91649,924
30年25,246,19125,367,183120,992

運用年数20年で約5万円、30年で約12万円という差になりました。

複利効果で大きく成長した資産額に比べると小さな差と思えるかもしれません。

一方、投資開始時に銘柄選定をちょっと工夫するだけで、売却時にこれだけの差が出るのかと考える方もおられると思います。

いずれにしても、売却時に受け取れる金額が多ければ多い程よいと思います。

大きいリターンを得るために大きいリスクを負うというならば話は別ですが、同じ指数を採用するファンドであれば、より信託報酬の低いファンドを選んでおいて損は無いでしょう。

ただ、現在の信託報酬が今後もこのままとは限りません。

米バンガード社のS&P500を採用するETFであるVOOの経費率が0.03%であることを考えると、これ以上の大幅な値下げ改定は難しいと思いますが、業界最低水準の信託報酬を目指すとしているeMAXIS Slim S&P500が、楽天・S&P500と同水準の信託報酬へ改定することは十分考えられます。

現在、楽天S&P500は楽天証券でしか取り扱っていないので、楽天証券ユーザーは楽天・S&P500で良いと思いますが、他証券のユーザーはeMAXIS Slim S&P500の信託報酬値下げ改定が待ち遠しいところです。

-資産運用
-,